瓶の蓋を開ける その3
「瓶の蓋を開ける その2」で作成した「両面滑り止めボード」 をバージョンアップします。
「両面滑り止めボード」は片手で蓋を開けるための自助具です。
↑こんなの 表 裏
板の表裏に滑り止めシートを貼り付けたものです。底面の滑り止めシートでボードを固定し、表面の滑り止めシートで瓶の回転を止めます。
底面には段差が有り、ボードの貼り付きを防止します。(滑り止めシートは結構強力で、平らな面に張り付くと、なかなか剥がれません。)
単純ですが、なかなか便利な道具で、ジャム瓶の開閉に欠かせません。ペットボトルも開けられます。(ここがポイント。小はペットボトルから、大は瓶詰まで、様々な蓋に対応します。)
固く締まった蓋には力不足ですが、ただ瓶の下に置くだけなので、簡単に使えます。
そんな便利な自助具ですが、長い間使っていると、欠点が見えてきます。また、こうした方が良いと思う、改良点も有ります。
今回は、改良を加えた「両面滑り止めボードver2」を作ります。
1、材質を変更する
「両面滑り止めボードver1」の時に木製だったボディを塩ビ製に変更します。
ボードが汚れた時には水で洗いますが、木製だと長い間に塗装が剥げてきます。
「たまに塗り直せば良い」わけですが、いっそ、材質をプラスチックか金属に変更した方が簡単です。
プラスチック製だと塗装の必要もありません。
今回は、塩化ビニール樹脂(塩ビ)を使用します。
塩化ビニール樹脂の特徴は、安価で堅牢なことです。
カットを業者に依頼することで、工作の再現性も向上します。
2、滑り止めシートを厚くして、「瓶←→ボード」間の摩擦を上げる。
現状の滑り止めシートでもペットボトルを開けることはできます。しかし、ペットボトルがスリップ(空回り)することが有り、開ける時には、上から押さえつけながら回す必要があります。
特に、炭酸飲料は底の面積が小さく、よく空回りしがちです。
今回はボードと滑り止めシートの間にスポンジを挟み、摩擦を大きくします。
◯材料
塩ビ板 100×100×5
板 :塩ビ板 (白)【カピロン】(K-5830) 厚さ 5mm サイズ 100×100 mm
(簡易版) 重量(加工前、一枚あたり):約0.06kg https://www.hazaiya.co.jp/estimate/view.php?id=1440423&key=3655052015
221円 税抜き (アクリルショップ はざいや)
塩ビ板 100×200×5
板 :塩ビ板 (白)【カピロン】(K-5830) 厚さ 5mm サイズ 100×200 mm
(簡易版) 重量(加工前、一枚あたり):約0.12kg https://www.hazaiya.co.jp/estimate/view.php?id=1440427&key=3736497910
343円 税抜き (アクリルショップ はざいや)
スポンジゴム 粘着付
WAKI スポンジゴム粘着付 5X100X100mm 黒 SPN-02
¥140 (Amazon)
滑り止めシート
サンコー ズレない 安心 滑り止めテープ カーペット マット 用 8枚入 おくだけ吸着 日本製 OK-805
¥497 (Amazon)
塩ビパイプ用接着剤
カクダイ KAKUDAI
6301 [塩ビパイプ用接着剤 100g ハケつき]
塩ビパイプ、トイ用の速乾性接着剤です。フタの裏にハケが付いています。
価格: ¥335(税込) (ヨドバシ)
◯工作
塩ビ板を貼り合わせます。
今回は塩ビ用の接着剤を使いました。
これは「ドープセメント」と呼ばれ、塩ビ板を少し溶かして接合します。
20分ほどで、接着が完了します。
塩ビ板にスポンジゴムを貼り付けます。スポンジゴムには粘着剤が付いているので、簡単です。
スポンジゴムの上から滑り止めシートを貼り付けます。
滑り止めシートにも粘着剤が付いています。
裏面に滑り止めシートを貼ります。
これで出来上がりです。
簡単でした。
◯蓋を開けてみる
コーラを開けてみます。
開きました。問題なし。
瓶入りのいちごジャムです。
開きました。余裕です。
桃屋のいか塩辛
開きました。この程度の蓋が開くと、有用性が高まります。
開きませんね。こんな時には、 さっさと諦めてバイスを使います。
◯結論
塩ビ板のカットを業者に依頼したので、簡単にできました。
板厚を10mm(木製)から5mm(塩ビ)に変更しました。重さは229gになりました。
木製のver1は173gだったので、少々重くなりましたが、これ以上板厚を薄くすると、指が掛かりにくく、使い辛くなります。
滑り止めを強化したつもりでしたが、余り効果はありませんでした。まあ、以前よりは良いか。
プラスチック製にした事で、耐久性が向上しました。
滑り止めシートの吸着が悪くなったら、新しいシートを上から貼ってしまえば良いわけです。(勿論、張り替えても OK。)
自助具はバージョンアップし、順調に進化しています。
(自助具って、そーゆーものか?)