クリアホルダーを立てて、開いて、保持する
クリアホルダーは書類を整理、保存するときに便利です。
↑こんなの
書類をシワ、折れ、汚れから守ってくれます。
ところが片麻痺になると、非常に扱いづらいものになります。
クリアホルダーに書類を挟み込む動作を考えてみます。
クリアホルダーを持ち上げ、開ける所までは何とか出来ます。
しかし、その次の動作が問題です。クリアホルダーと書類を片手で持ち、さらに書類を挟み込まなければなりません。
これは、かなり困難な作業です。
そこで、「クリアフォルダーを立てて、開いて、保持する自助具」を作ります。
◯材料
B 5ファイル
リヒトラブ パンチレスファイル B5 藍 F362-9
¥308
マグネットキャッチ
TRUSCO(トラスコ) マグネットキャッチ 樹脂製・縦型横型両用 TSM-63P-BK
¥96
滑り止めシート
サンコー ズレない 安心 滑り止めテープ カーペット マット 用 8枚入 おくだけ吸着 日本製 OK-805
¥497
ステンレス板 SUS430
光 SUS 1×200×300mm HS1320
¥943
◯工作
B5ファイルにマグネットキャッチを貼り付けます。
このことによって、 B 5ファイルはステンレス板の上に自立します。
マグネットキャッチと B 5ファイルの接着面を、サンドペーパーで荒らします。
今回使用したB5ファイルは、ポリプロピレンで作られています。ポリプロピレンは接着しにくいプラスチックです。ポリプロピレンに対応する接着剤以外では、まともに接着出来ません。
(ちなみに、マグネットキャッチは ABS樹脂です。)
今回はGPクリヤー(コニシ株式会社)を使用します。
接着剤を薄く塗りつけ (マグネットキャッチ、 B 5ファイル共)、 10分~20分乾かした後、貼り付けます。
マグネットキャッチは↑の位置に貼り付けます。
磁石(ヨーク)の位置は、クリアホルダーの底面と、面一(ツライチ)になるようにします。
(左右の位置はだいたいでOK)
上に重石を置き、一昼夜放置します。
滑り止めシートを1/4(5cmx5cm)にカットします。
カットした滑り止めシートを、 B 5ファイルに貼ります。(2箇所)
滑り止めシートの粘着剤は、ポリプロピレンにも粘着するようです。(一度貼ったら、剥がれません。)
以上で自助具は出来上がりです 。
◯使ってみる
A4の書類をクリアホルダーに入れてみます。
ステンレス板を敷きます。このステンレス板はSUS430で磁石に吸着します。
B 5ファイルを開いて立てます。(開く角度は60°程度)きちんと立てると、ファイルは磁石の力で吸着し、動きません。
クリアホルダーをB5ファイルの内側に置きます。
クリアホルダーを滑り止めシートに吸着させます。(手で押さえます。)
クリアホルダーを開いて、反対側の滑り止めシートに吸着させます。
きれいに開きます。
A4の書類をホルダーに入れます。
クリアホルダーを滑り止めシートから剥がして、取り出します。
書類がクリアホルダーに挟まれました。
◯結論
マグネットキャッチの磁石が強すぎか?
マグネットキャッチのスペックから、吸着力:50Nなので、kgfに直すと、およそ5.098kgfになります。(必要以上に重い。)
吸着力の弱いマグネットキャッチを使うか、または、マグネットキャッチにテープを貼って、磁力を調整するといいかもしれません。
ステンレス板を薄くしても良いのですが、1mmよりも薄くすると、歪みやすくなります。
すべり止めシートは、いい感じに吸着しています。
これが弱すぎれば用を成しませんし、強すぎれば、クリアホルダーを剥がすのに難儀します。
吸着が弱くなったら、新しい滑り止めシートを貼ればOKです。
毎回ステンレス板を持ち出すのは、面倒だと思います。(仕舞うのも、同様。)
面倒な自助具は、だんだん使われなくなります。
ステンレス板をテーブル上板のサイズにカットし、敷きっぱなしにするのも一案です。
何はともあれ、クリアホルダーを立てて、開いて、保持するという目的が満足出来たので、
めでたしめでたし