左手のみ

左手のみで生活すると 自助具(ガジェット?)を作る

クリアホルダーを立てて、開いて、保持する 

クリアホルダーを立てて、開いて、保持する    f:id:poipoipatapata:20220401153927j:plain

 

クリアホルダーは書類を整理、保存するときに便利です。

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↑こんなの

 

書類をシワ、折れ、汚れから守ってくれます。

ところが片麻痺になると、非常に扱いづらいものになります。

クリアホルダーに書類を挟み込む動作を考えてみます。 

クリアホルダーを持ち上げ、開ける所までは何とか出来ます。

しかし、その次の動作が問題です。クリアホルダーと書類を片手で持ち、さらに書類を挟み込まなければなりません。

これは、かなり困難な作業です。

 

そこで、「クリアフォルダーを立てて、開いて、保持する自助具」を作ります。

 

◯材料

B 5ファイル 

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リヒトラブ パンチレスファイル B5 藍 F362-9

¥308

 

マグネットキャッチ

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TRUSCO(トラスコ) マグネットキャッチ 樹脂製・縦型横型両用 TSM-63P-BK

¥96

 

滑り止めシート

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サンコー ズレない 安心 滑り止めテープ カーペット マット 用 8枚入 おくだけ吸着 日本製 OK-805

¥497

 

ステンレス板  SUS430

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光 SUS 1×200×300mm HS1320

¥943

 

◯工作

B5ファイルにマグネットキャッチを貼り付けます。

このことによって、 B 5ファイルはステンレス板の上に自立します。

 

マグネットキャッチと B 5ファイルの接着面を、サンドペーパーで荒らします。

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今回使用したB5ファイルは、ポリプロピレンで作られています。ポリプロピレンは接着しにくいプラスチックです。ポリプロピレンに対応する接着剤以外では、まともに接着出来ません。

(ちなみに、マグネットキャッチは ABS樹脂です。) 

今回はGPクリヤー(コニシ株式会社)を使用します。

接着剤を薄く塗りつけ (マグネットキャッチ、 B 5ファイル共)、 10分~20分乾かした後、貼り付けます。

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マグネットキャッチは↑の位置に貼り付けます。

 

磁石(ヨーク)の位置は、クリアホルダーの底面と、面一(ツライチ)になるようにします。

(左右の位置はだいたいでOK)

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上に重石を置き、一昼夜放置します。 

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滑り止めシートを1/4(5cmx5cm)にカットします。

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カットした滑り止めシートを、 B 5ファイルに貼ります。(2箇所) 

滑り止めシートの粘着剤は、ポリプロピレンにも粘着するようです。(一度貼ったら、剥がれません。) 

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以上で自助具は出来上がりです 。

 

◯使ってみる

A4の書類をクリアホルダーに入れてみます。

ステンレス板を敷きます。このステンレス板はSUS430で磁石に吸着します。 

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B 5ファイルを開いて立てます。(開く角度は60°程度)きちんと立てると、ファイルは磁石の力で吸着し、動きません。 

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クリアホルダーをB5ファイルの内側に置きます。

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クリアホルダーを滑り止めシートに吸着させます。(手で押さえます。)

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クリアホルダーを開いて、反対側の滑り止めシートに吸着させます。

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きれいに開きます。

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A4の書類をホルダーに入れます。

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クリアホルダーを滑り止めシートから剥がして、取り出します。 

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書類がクリアホルダーに挟まれました。

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◯結論

マグネットキャッチの磁石が強すぎか?

マグネットキャッチのスペックから、吸着力:50Nなので、kgfに直すと、およそ5.098kgfになります。(必要以上に重い。)

吸着力の弱いマグネットキャッチを使うか、または、マグネットキャッチにテープを貼って、磁力を調整するといいかもしれません。

ステンレス板を薄くしても良いのですが、1mmよりも薄くすると、歪みやすくなります。

 

すべり止めシートは、いい感じに吸着しています。

これが弱すぎれば用を成しませんし、強すぎれば、クリアホルダーを剥がすのに難儀します。 

吸着が弱くなったら、新しい滑り止めシートを貼ればOKです。

 

毎回ステンレス板を持ち出すのは、面倒だと思います。(仕舞うのも、同様。)

面倒な自助具は、だんだん使われなくなります。

ステンレス板をテーブル上板のサイズにカットし、敷きっぱなしにするのも一案です。

 

何はともあれ、クリアホルダーを立てて、開いて、保持するという目的が満足出来たので、

めでたしめでたし 

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